2021年5月の歌「茶摘み」

今月の歌

ハッピーシャワータイムの5月の歌は、「茶摘み」です。

「茶摘み」

文部省唱歌

1 夏も近づく 八十八夜、
野にも山にも 若葉が茂る。
「あれに見えるは 茶摘みじゃないか。
あかねだすきに 菅の笠。」

2 日和つづきの 今日此頃を、
心のどかに 摘みつつ歌う。
「摘めよ摘め摘め 摘まねばならぬ。
摘まにゃ日本の 茶にならぬ。」

歌いたかったですね~いや、まだ歌えるかもしれませんが!

茶摘みは1912年(明治45年)に掲載された文部省唱歌です。
茶摘みの歌詞は、京都宇治田原地区に伝わる民謡「茶摘み歌」の一節を元につくられた、とされているそうです。実に100年の歳月を歌われているのです。

よく歌われているだけに、今年はもう少しひもといて歌詞の意味をお伝えできればと思っていました。

私が話すまでもなく皆さんご存じのことかもしれませんが、今年の八十八夜は5月1日でした。八十八夜とは立春から数えて88日目のこと。

立春、啓蟄、春分といった「二十四節気」を補完するものとして言いならわされてきた「雑節」の一つ。
「雑節」は、主に農作業と照らし合わせた季節の目安となっており、日本の気候風土に合わせてあるため長い間培われてきた知恵と経験の集約と言えるようです。

ちょうど歌の一番「野にも山にも若葉が茂る」頃ですね!
しかも三、四日すると「立夏」になります。
なので、「夏も近づく」です!

お茶の葉は厳しい冬の間に養分を蓄え、春の到来と共に芽吹き始めます。

この頃に摘む新茶は、高い栄養価とうまみ成分が格別のものだそうです!
そのため、このお茶を飲むと1年間、無病息災で元気に過ごせると言い伝えられています。

今年もこの時期に新茶飲んで、元気で乗り切りたいですね!

また八十八は「末広がり」の姿をしていることから「幸運を呼ぶ」とされ、縁起の良い日とも考えられています。

皆さま八十八夜に新茶飲まれましたか?

昔から伝えられる知恵がこの一番の中にはまだあります。

「あかねだすき」赤い色のたすき。
かすりのそでをたくし上げるトレードマークのような赤い色、それだけでおしゃれですが、
あかねだすきの「赤」にも知恵がありました。

茜の根っこを乾かすと赤い色になる。
それを煮て染料としたそうですが、茜のエキスには止血剤の効果があるそうです。

茶摘みは素手で行うので指先に怪我をすることも多かったのでしょう。
茜のエキスを練りこんで作るたすきには昔の人の優しさが入っているのですね!

二番は「心のどかに摘みつつ歌」とありますが、手作業で沢山摘んでも、ちょっとのお茶の葉。大変なご苦労もあったのではないかと、思いを馳せて新茶を飲める感謝も込めつつ・・・

小さい頃を思い出しながら、手拍子入れながら楽しく歌いたいですね♪

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